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たまに迫られる売主としての決断

 みなさん、おはようございます。

再建築不可物件コンサルタントの田中です。



 今回は、売主としての決断について。

 当社では不動産を手放したいとお考えの売主様の不動産売却をお手伝いすることがあります。

まぁ、これは至って普通なのですが、たまにその売却活動において、1つの物件に対し2組以上のお客様から同時にお申込みをいただく場合や1つのお申込みが入った後に2番手のお申込みが入るといったケースもあります。



 つい1週間くらい前の神奈川県内の売却物件のケースでは、1,000万円で売り出していた戸建(難がたくさんある物件)に最初900万円でお申込みが入り、売主様、買主様の諸条件がまとまった後、契約前に新規でお問い合わせいただいたお客様より内見希望と併せて「どうしたら購入出来るか?1,000万円であれば購入出来るか?」とのお問い合わせをいただきました。

 もし、後からお問い合わせいただいたお客様にご見学いただき、仮に1,000万円お申込みをいただいた場合には1番手のお客様には契約日まで設定していたにもかかわらずお断りしなければならないし、1番手のお客様をお断りした後に何かしらの事情で2番手がキャンセルになってしまったら1番手のお客様に戻ることが出来ない。



 100万円高く売却出来る可能性のためにどこまでリスクをとっていくのか、売主様は売主としての判断に迫られました。

その結果、売主様は「今回の難しい物件を最初に900万円でお買い求めいただけると仰っていただけた1番手のお客様と契約させていただきます。そのため、後からお問い合わせいただけたお客様は現状で内見いただいても状況は変わらないので、お断りください。もちろん、1番手のお客様の状況に変化がでた時にはご見学いただく場合もあります」という回答でした。



 素晴らしい回答ですね。(^^)

私の過去の経験では、今回のようなケースにおいて100万円高く売れるかもしれないとお考えになられたお客様がああでもない、こうでもないし、最終的に1番手、2番手のお客様両方逃してしまわれたお客様が何名かいらっしゃいました。

二兎を追うものは一兎も得ず、よく言ったものですね。(^^)



売主としての決断