仲介事例債務超過（任意売却）のアパートの売却を手伝って欲しい！（横浜市鶴見区）
| ご相談者： | 銀行系不動産会社 様 横浜市南区 |
当社（銀行系不動産会社）の親会社である銀行のお客様で、毎月の返済が
きつく、アパートの売却をお考えの方がいらっしゃいます。
売却後も借入れが残ってしまう任意売却案件です。
売却について、御社のほうでも手伝っていただけないでしょうか？
状況
・売却後も債務が残ってしまうため、抵当権者の金融機関との協議が必要
・宅地部分が道路より低くなっているため、排水管が第三者所有地を利用
・土地形状が建築確認申請時と現状が異なる
・アパートの室内は老朽化が進み、リフォームが必要
・売却後も物件に住み続けたいという売主様のご意向
解決策
1. 売主様との面談と物件調査
ご紹介者様同席のもと、売主様と面談。
物件の状況について予めヒアリングを実施。
同時に行政にて物件調査と現場調査。
その際に次の内容が発覚。
・下水道管が第三者所有地を利用
・土地形状が建築確認申請時のものと現状で異なる
（建築確認申請後、行政に変更届を提出せずに勝手に変更）
2. 販売活動の実施・諸条件のすり合わせ
各種インターネット等に物件情報を掲載し、積極的に販売活動を実施。
そして、多数のお問い合わせをいただき、複数のお客様に現地をご見学
いただきました。
最終的に都内にお住いのお客様より購入申込書をいただき、諸条件の
すり合わせを。
ご契約金額、お引渡し時期、瑕疵担保責任免責、境界標の明示はもちろん、
下水道について第三者所有地を利用しているため、その土地所有者より継続し
利用してもよいという内容の承諾書の取得、建物が老朽化していたため、建物
診断の実施、買主様が購入後、売主様にリースバックするための資料・契約期間
等について。
3. 下水道管のための土地利用に関する承諾書の取得
下水道管が第三者所有地を利用しているため、当該土地所有者の方に
継続して下水道管のための土地利用についての承諾をいただけるように
再三、再四にわたりお願いに伺いました。
最終的には買主様にもご協力いただき、ご一緒に土地所有者の方を
伺ったことで何とか承諾書の取得ができました。
4. 建物診断の実施・売買契約の締結
買主様が建物の老朽化をご心配され、建物診断をご希望されたため、
「ご契約前」に建物診断を実施していただきました。
「ご契約前」に行ったのは万が一、何か診断結果ででてきた場合の再調整が
しやすいため、何よりも買主様に安心してご購入いただくためでした。
建物診断の結果、ところどころに痛みがあり、建物が傾いていることも
発覚しました。
現状、売主様のほうで何かできるということがないため、再度、諸条件の
調整を行い、双方合意のもと、売買契約を締結していただくことができました。
ご契約時には通常、手付金を買主様より売主様にお支払いいただきますが、
今回は、債務超過物件だったため、手付金をお支払いいただくリスクを売主様・
買主様双方にお伝えし、最終的に手付金の授受がない売買契約とさせていただき
ました。
5. 売主様へのリースバック
当初より売主様としては、「売却後も物件に住み続けたい」というご意向が
あったため、買主様にお願いをし、引渡し後には売主様より買主様に毎月賃料を
お支払いいただくことで買主様から売主様に賃貸のご承諾をいただくことができ
ました。
今回は、売却理由が「返済がきつい」ということだったため、買主様に
貸主様としてのリスクを軽減させるために賃貸借契約の際に売主様には
保証会社にご加入いただき、双方リスクがないかたちで賃貸借契約を締結
していただきました。
※借主様である売主様が保証会社に加入すると、万が一、賃料が滞ってしまった
場合、保証会社が家賃をかわりに貸主様に支払うとともに、立退き交渉も
行っていただけます
6. 抵当権抹消についての金融機関との協議
売主様は不動産売却後も既存借入が残ってしまうため、予め金融機関と
売却後の返済計画を協議していただいた結果、お引渡し日に金融機関より
抵当権の抹消書類を受領することができました。
（無事に全ての問題を解決し、買主様にお引渡しすることができました）
担当者からの一言
今回の案件、各種調整することで売主様の「売却後も物件に住み続けたい」、
買主様の「安心して物件を購入したい」の双方の条件を成就することができました。
物件の特性で建築確認申請時の土地形状と現状が異なる点で融資利用できる
金融機関が限定されてしまったことはつらいところでした。
下水道のための土地利用に関する承諾書の取得、売主様へのリースバック
契約、建物診断、その都度、多数の課題がでてきましたが、無事にお引渡しが
でき、一安心できました。
今回も何度現地に足を運んだかわかりませんが、最終的にみんながWIN WINの
関係になれたこと、これに尽きると思います。
関係者のみなさん、本当にありがとうございました！
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