買取り事例【東京都大田区】公園の中の再建築不可物件を買取り|未接道の空き家を役所協議で活用可能にし、公園用地として大田区へ売却
| ご相談者: | F.M 様(ホームページからのお問い合わせ) 神奈川県逗子市 |
「接道義務を満たしていないので、建替えができないし、売れない」
ご相談者様が大手不動産会社から受けたのは、そのような説明だったそうです。
対象は、東京都大田区大森南5丁目にある古家付土地。ご高齢の所有者様が50年以上前に購入し、何十年もの間、空き家になっていた不動産でした。
建物の中には、家具や食器などの荷物が残ったまま。売却して整理したいと考えても、建替えができないことを理由に、先へ進めない状態でした。
使っていないからといって、土地や建物の問題がなくなるわけではありません。建物は傷み、草木は伸び、所有者様の負担は続いていきます。
こうした状況の中、当社へ売却のご相談をいただきました。
状況

■公園の車止めの先にある、道路に接していない土地
今回の物件は、公園に隣接する一般的な住宅地ではありませんでした。
道路から公園の入口に向かうと車止めがあり、その先の公園の一画に、個人所有の土地と古家がありました。
人が歩いてたどり着ける場所であっても、今回の土地は建物を建てるために必要な道路との接し方の条件を満たしていませんでした。相談時は、既存の建物を取り壊して新たな建物に建て替えることができない、再建築不可の状態だったのです。
■簡単なリフォームでは対応できない老朽化
建物内部には大量の荷物が残り、埃に覆われていました。かつて使われていた家具や食器がそのまま置かれ、何十年も時間が止まっていたような光景でした。
建物の傷みも大きく、簡単なリフォームで使える状態ではありません。一方、解体しようにも、公園の車止めの先という立地から搬出入が難しく、多額の費用が見込まれました。
■境界がわからず、活用の前提も整理されていない
土地の境界も不明でした。
建替えが難しいだけでなく、残置物の片付け、古家への対応、境界確認など、購入後に取り組むべき課題が重なっていました。一般的な住宅用地として販売するには、活用の見通しも費用負担も整理しにくい案件だったといえます。
大手不動産会社から売却が難しいと説明された背景には、こうした特殊な条件がありました。

解決策
■荷物も古家もそのままで買取り、売主様の出口をつくる
まず当社は、残置物と古家があり、境界もわからない状態のまま、この不動産を購入しました。
売却の前提として、売主様に片付けや解体、測量を済ませていただく方法では、先に費用や手間がかかります。そこで当社が現況で引き受け、買取り後に課題を整理していく形をとりました。
売主様にとっては、まず不動産を手放し、長年抱えていた問題に区切りをつけられることが大切でした。
■測量と近隣対応を進め、土地の状況を整理
購入後は測量を実施しました。土地をどう活用するか検討するためにも、現地の状況を整理する必要があったからです。
その過程では、近隣の方から「雑草を何とかしてほしい」「古家に猫が棲みついている」といったご連絡もいただき、適宜対応しました。
空き家の再生や売却は、図面と価格だけで進められるものではありません。周囲で暮らす方々への対応も、物件を次につなぐための実務の一つです。
■役所協議で、条件付きの建替えの見通しを立てる
条件が整ったところで、未接道の今回の土地について、建替えができる方法はないか役所と協議しました。
「再建築不可」と説明された時点で検討を終えるのではなく、その土地の事情に即して、活用できる道を探ったのです。
その結果、さまざまな制約はかかるものの、条件付きで建替えができる見通しを立てることができました。
当社で新築するのではなく、その条件を前提に売却活動を開始。すると、複数の不動産会社が購入に名乗りを上げました。
「建替えができないため売れない」と言われた土地が、調査と協議を経て、購入を検討していただける土地へと変わったのです。
※建替えの見通しは、今回の物件についての個別協議によるものです。すべての再建築不可物件で同じ結果が得られるという意味ではありません。
■より高い提示額があっても、公園用地としての活用を選択
売却活動と並行して、大田区からも、公園面積が不足しているため区で購入したいというお話をいただきました。
提示された購入金額を比較すると、不動産会社の方が明らかに高いものでした。それでも、当社は大田区への売却を選びました。
売主様が50年以上前に購入し、長年所有されていた場所が、地域の方々の憩いの場になる。その未来に、お金以上の価値を感じたからです。
これは、当社が元の売主様から購入した後、自社で所有する土地の売却先を選ぶ場面での判断でした。
こうして、今回の土地は公園用地として大田区へ売却しました。
公園整備はこれからです。整備後には、元の売主様のお名前とひと言を記した記念ベンチを贈呈する予定で、売主様と大田区の双方からご了承をいただいています。
長年所有してきた土地を手放した後も、その場所に名前と思いが残る。売却の先に、そのようなつながりもつくりたいと考えています。
担当者からの一言
今回の物件は、未接道、老朽化、残置物、境界不明という課題が重なった空き家でした。しかも、公園の車止めの先にあるという特殊な立地です。
こうした不動産は、通常の住宅用地と同じように価格を決め、広告を出すだけでは、売却につながりにくいものです。何が障害になっているのかを調べ、必要な対応を重ね、使い道と購入者を探していく必要があります。
「相場がないところに相場をつくる」。そのために欠かせないのは、現地と向き合い、関係者と話し合い、実際に動くことだと私は考えています。
人口減少や高齢化、相続をきっかけに、使わない不動産を抱える方は増えています。空き家問題は地方だけの話ではなく、今回のように東京都内でも起こります。
私たちが大切にしている「売れない不動産はない」という言葉は、必ず売れるとお約束するための言葉ではありません。難しい条件があっても、可能性を探し続けるという仕事への姿勢です。
今回は、条件付きで建替えできる見通しを立てたうえで、公園として地域に引き継ぐ道を選びました。売主様が手放したかった土地と、その土地を公園用地として必要としていた大田区。その間をつなぐことができました。
これも、私たちが大切にする「不動産による縁結び」です。
「他社で売れないと言われた」「道路に接していない」「荷物や古家が残っている」「子どもに負担を残す前に整理したい」。そうしたお悩みも、現状のままお聞かせください。
株式会社リライトは、全国の再建築不可物件や空き家など、売却が難しい不動産のご相談に対応しています。
どんな不動産にも可能性はある。同じようなお悩みをお持ちの方は、お気軽にご相談ください。
株式会社リライト 代表 田中裕治
YouTubeショートで見る今回の解決事例
※公園整備および記念ベンチの贈呈は、本記事作成時点では今後の予定です。




