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仲介事例【葉山町長柄】ほぼ全域が土砂災害特別警戒区域の急傾斜地|共有者同士が直接話せない土地を隣地売却で解決

ご相談者:Y.A 様・C.N 様
神奈川県三浦郡・神奈川県大和市

今回ご相談いただいたのは、神奈川県三浦郡葉山町長柄にある土地の売却についてでした。

売主様は姉妹お二人の共有。
そのうちお一人は、以前にも株式会社リライトで不動産取引をさせていただいたお客様でした。

今回のご相談で大きな問題となっていたのは、土地そのものの難しさだけではありません。
過去にご姉妹の間でさまざまな事情があり、共有者同士で直接連絡を取り合うことができない状態になっていました。
一方で、お二人の考えは共通していました。
それは、

「この土地はできるだけ早く手放したい」

ということでした。

対象地は急傾斜地にある雑木林。
大きく成長した樹木が何本もあり、建物を建築して利用することもできません。
さらに、大木が倒れた場合には周辺への被害も心配されます。

利用できない。

管理は必要。

倒木リスクもある。

それでも所有者である以上、土地から完全に目を離すことはできません。

お客様からは、

「妹とは直接やり取りができないので、田中さんにそれぞれと話をして進めてもらえないでしょうか」

とご相談いただきました。
そこで当社が売主様お二人の間に入り、それぞれ個別に対応しながら売却を進めることになりました。

状況

【葉山町長柄】ほぼ全域が土砂災害特別警戒区域の急傾斜地|共有者同士が直接話せない土地を隣地売却で解決 状況

現地を確認すると、一般的な住宅用地とはまったく異なる土地でした。

対象地は合計約801㎡ある一方、現況は大部分が雑木林で、大木も複数生えていました。売買契約書上も、対象地は「山林」として扱われ、建物の建築ができない土地であることが明記されています。
さらに大きな問題が、ほぼ全域が土砂災害特別警戒区域、いわゆる「レッドゾーン」に含まれていたことです。
神奈川県の指定図でも、この周辺について「急傾斜地の崩壊」を対象とした土砂災害警戒区域・土砂災害特別警戒区域が設定されていることが確認できます。

つまり、この土地には、

  • 急傾斜地
  • 大木が多数ある雑木林
  • 倒木リスク
  • 建物建築不可
  • 土砂災害特別警戒区域
  • 共有名義
  • 共有者同士が直接連絡できない

という問題が重なっていました。
まさに「問題が一つではない不動産」です。

なぜ一般的な売却が難しかったのか

このような土地は、単に販売価格を下げれば買主が見つかるとは限りません。
買主からすると、

「この土地を買って何に使うのか」

という利用目的が見つけにくいためです。

建物は建てられない。

土地は急傾斜。

さらに取得後には草木や大木の管理が必要です。

情報公開をして購入希望者を探しましたが、倒木リスクなどを考えると、購入後の所有者責任を心配される方も多く、なかなか成約には結びつきませんでした。
いわゆる「負動産」として見られやすい条件が揃っていたのです。

解決策

今回、当社 株式会社リライトがまず行ったのは、物件の条件を整理することでした。
現地の形状、雑木や大木の状況、周辺環境を確認。
さらに、土砂災害警戒区域・土砂災害特別警戒区域などのハザード情報を確認し、一般の買主様がこの土地を取得した場合にどのような点を負担と感じるのかを整理しました。

そしてもう一つ。
今回の案件では、売主様お二人への対応方法そのものを工夫する必要がありました。
共有者同士が直接連絡できないからといって、

「共有者全員で話し合ってください」

と言ってしまえば、この案件はそこで止まってしまいます。
そこで私は、

無理にお二人を直接やり取りさせない

という方針をとりました。
以前から当社をご利用いただいていたお客様とは個別に打ち合わせ。
妹様とも、まったく別に打ち合わせ。
契約内容の説明、意思確認、必要な手続きも、それぞれ個別に進めました。
そして最終的には、

売買契約も別々。

お引渡しも別々。

通常の売買と比べれば、当社の手間はほぼ2倍です。
しかし、不動産問題を解決するために必要なのであれば、それも仕事の一部だと考えています。

一般公開だけでは売れない。そこで「隣地」に着目

情報公開を続けても、なかなか買主様は見つかりませんでした。
そこで改めて考えました。

「この土地を一番必要とする可能性があるのは誰だろう?」

建物を建てられないのであれば、一般的な住宅用地として売ろうとするだけでは難しい。
それならば、この土地そのものではなく、この土地があることでメリットを受ける人を探すべきではないか。
そこで、隣地の方へご挨拶に伺いました。
これが今回の大きな転機になりました。
お話をしてみると、その方は葉山という地域、そして長柄という場所がとてもお好きな方でした。
さらに、ご自宅のリビングから見える今回の土地の緑も気に入られていました。
一般の買主様からすれば、

「急傾斜地の雑木林」。

しかし、この方から見れば、

「自宅から眺める大切な緑」

だったのです。
そこから話はトントン拍子に進み、最終的にその隣地所有者様にご購入いただくことができました。
買主様は今後も土地を管理しながら、リビングから緑を眺める暮らしを楽しんでいかれる予定です。
売主様にとっては、

「倒木が心配で早く手放したい土地」。

買主様にとっては、

「これからも守っていきたい景色」。

同じ不動産なのに、見る人が変われば価値はまったく違います。

担当者からの一言

今回の案件は、改めて不動産売却は「価格」だけでは解決できないと感じた取引でした。

急傾斜地。

土砂災害特別警戒区域。

建物建築不可。

大木。

共有名義。

そして、共有者同士が直接話せない。

一つだけでも売却を難しくする問題が、今回はいくつも重なっていました。
しかも、一般公開をすれば自然に買主様が現れるような土地でもありません。

だからこそ、

「誰ならこの不動産に価値を感じるのか」

というところまで考える必要があります。
今回、その答えはすぐ隣にありました。

私は全国の再建築不可、山林、農地、市街化調整区域、借地、底地、空き家など、一般的には「売れない」と言われる不動産を数多く見てきました。

そこでいつも感じるのは、

売れない不動産はない。

ただし、

「普通の売り方では売れない不動産」はあります。

今回もそうでした。

一般市場に相場がないのであれば、
「相場がないところに相場をつくる」。

建物が建たないのであれば、
「誰が建物を建てなくても欲しいのか」を考える。

一般の買主が欲しがらないのであれば、
近隣、隣接所有者、地域との関係まで視野を広げる。

そして、共有者同士が話せないのであれば、不動産会社が間に入り、それぞれと話をする。

今回、当社としては通常よりかなり手間のかかる取引でした。
それでも私は、非常に満足できる結果だったと思っています。
なぜなら、

この土地が「あるべき方」のもとへ引き継がれたからです。

人口減少が進む日本では、これから山林、崖地、空き家、再建築不可、市街化調整区域など、「所有しているだけで負担になる不動産」はさらに増えていくでしょう。
だからこそ、単純に売るだけではなく、
その不動産を必要としている人を見つけること。
それが株式会社リライトの考える、

「不動産による縁結び」

です。

売主様は倒木や管理への不安から解放される。
買主様は好きな葉山・長柄の緑を守りながら暮らしていく。
これほど良い引継ぎはないと思います。

再建築不可だから。

レッドゾーンだから。

急傾斜地だから。

山林だから。

共有者同士で話ができないから。

そういった理由だけで、すぐに「売れない」と諦める必要はありません。
どんな不動産にも可能性はあります。

他社で断られた再建築不可、山林、農地、崖地、共有不動産、空き家などでお困りの方も、株式会社リライトまでお気軽にご相談ください。