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所有者が未接道の市街化農地を売却した理由とその売却方法

 みなさん、おはようございます。
再建築不可物件コンサルタントの田中です。

 今回は、未接道の市街化農地の売却について。
 昨年よりお客様(お子様)よりご相談いただいていた案件のお話。
 お客様は、お父様がご高齢であり、かつ、会津若松市内に複数の不動産をご所有されていることで相続発生時に多額の相続税がかかるのではないか、と心配されたことがそもそものきっかけでした。
 そして、お客様と一緒にお父様の資産を調べていくといくつか相続不適格物件がでてきたのです。

未接道の市街化農地 売却
特にその中の1つに市街化区域にある未接道の農地がありました。
 一般的に農地だから固定資産税が安いと思われがちですが、市街化となるとそういうわけにはいきません。
固定資産税は年間で104,000円、しかもお父様は何十年もお支払い続けてこられている。
 それなのに農地と道路との間に水路や畦畔(けいはん)があるため、建築基準法上の接道義務を満たしていないため、建物の新築ができない…。

 さらに言うとこの難あり農地、固定資産税評価額が2,084万円もするうえに相続税評価額は…3,450万円。Σ(゚Д゚)
相続税は基礎控除というものがありますが、相続発生時この難あり農地を所有しているとそれだけで基礎控除の大半を無駄に使ってしまうことになります。
 で、あれば…お父様がご存命中に売却、というよりはとにかく手放せればいい、これに尽きます。

 そこで、遠方でしたが当社にて販売活動を行うことに。
 お問い合わせはそこそこいただけたのですが、その大部分は「未接道で建物の新築ができない」ということを理由に具体的なお話には至りませんでした。
 ただ、そんなことで諦める私ではありません!
 地道に、地道にご紹介を続けていった結果、見事、当社にて買主様をお探しすることに成功しました!
固定資産税が高い、未接道の市街化農地でしたが。
やはり何事も「信じて続けていくこと」が大事なんですね。
 ご契約、農地法の届出、売買代金の授受、所有権・土地の引渡しまで滞りなく、手続きが完了。!(^^)!

 ちなみに買主様は、今後、ソーラーパネル設置用地として活用をされるそうです。
不動産は、地方だから、農地だから、未接道だから売れないのではありません。
売主様が、不動産会社が本気になって情報を発信していないだけなのではないでしょうか。

 そして、今回の未接道の市街化農地の売却ができたことで、また1つ当社としての実績をつくることができました~!