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住宅価格高騰で郊外へ人口流入?香川出張で考えた「安い家」と通勤渋滞の現実

住宅価格高騰で郊外へ人口流入?香川出張で考えた「安い家」と通勤渋滞の現実

 都心の住宅価格が上がるなか、住まい探しの範囲を郊外へ広げる動きがみられます。
では、郊外にある空き家や再建築不可物件も、売却しやすくなるのでしょうか。

 住居費を抑えたい方にとって、選択肢になる可能性はあります。
ただし、人口が流入する地域であっても、通勤のしやすさ、修繕費、建て替えの条件によって、個々の物件の売れやすさは変わります。

横浜を拠点に、全国の売却が難しい不動産のご相談に対応している、再建築不可物件コンサルタントのの田中です。

 私は昨日、9月28日から出張で香川県に来ています。
今回の移動中に、郊外や地方の住まい選びで見落とせないことを、あらためて感じました。

■都心の住宅価格高騰で、周辺都市が住まいの受け皿に
 日本総研が2026年5月に公表した分析では、2025年に東京23区の日本人の転入超過数が減少する一方、さいたま市、横浜市、川崎市、相模原市では、おおむね横ばいまたは増加となったことが示されています。

 転入超過とは、転入した人が転出した人を上回ることです。
出生・死亡を含む総人口の増減とは異なります。
同分析は、都心部の住宅価格高騰が、周辺都市へ居住地を移す背景にあると考察しています。
ただし、転居理由を一人ひとり確認した結果ではなく、価格高騰だけが原因と断定できるものではありません。

出典:日本総研「大都市周辺の人口移動に変化」(2026年5月22日)
https://www.jri.co.jp/page.jsp?id=114183

 実際に総人口が増えている例として、千葉県柏市では、2026年1月1日の438,343人から9月1日の439,658人へ、1,315人増加しています。
こちらも、増加分すべてを都心の物件高によるものとはいえません。

出典:柏市「毎月常住人口」(2026年9月1日現在) https://www.city.kashiwa.lg.jp/somukanzai/shiseijoho/toukei/jinko/joju.html

 私がこの動きから考えるのは、「郊外なら何でも売れる」ということではなく、予算に合う住まいを探している方に、これまで検討されなかった物件を見てもらえる余地がある、ということです。

■香川で感じた、一本道に集中する朝夕の通勤渋滞
 一方、今回の香川出張で気になったのが、朝夕の通勤渋滞です。 私が今回移動しているエリアでは、移動経路が事実上の一本道になり、そこに通勤の車が集中します。
地方だから道路がいつも空いている、とは限らないのですね。
もちろん、香川県全体の交通事情を指しているわけではありません。
今回の移動で実感した、その地域、その時間帯の話です。 地図では近く見える場所でも、朝夕には移動に時間がかかる。
迂回できる道が少なければ、出発時間や生活の段取りも変わってきます。

「家は広くなったけれど、毎日の自由時間が減ってしまった」

 そんな住み替えにならないよう、物件を見る時間帯も大切にしたいところです。
皆さんは住まいを選ぶとき、休日の昼間だけでなく、平日の通勤時間帯にも現地へ行っていますか?

■安い物件でも、暮らしの総額が安いとは限らない
 郊外の住まいは、購入価格や家賃だけで比べると魅力的に見えることがあります。
ただ、車が必要になるなら、車両代、駐車場代、保険料、燃料代なども家計に加わります。

 古い空き家なら、入居前の修繕費も必要です。
購入を考える方には、次の点を一緒に確認していただきたいと思います。

・実際の出勤時刻に、勤務先までどれくらいかかるか
・朝夕の渋滞や、別ルートの有無はどうか
・車は何台必要か。車を使えない日にも生活できるか
・買い物、通院、子どもの送迎に無理がないか
・購入費と修繕費、毎月の維持費を合計して予算に収まるか

 「安く買える」と「無理なく暮らせる」の両方がそろって、住まいとしての魅力になるのだと思います。

■再建築不可物件は、価格に加えて道路と改修条件を確認
 手頃な中古住宅を探していると、再建築不可物件が候補に入ることもあります。
再建築不可とは、現在の条件では、建物を取り壊した後に新しく建て直すことができない物件を指す言葉です。
代表的な理由の一つが、接道義務を満たしていないことです。
都市計画区域・準都市計画区域内では、建物の敷地は原則として建築基準法上の道路に2m以上接する必要があります。
例外となる認定・許可の制度もありますが、個別の条件確認が必要です。

 道路が目の前に見えていても、建築基準法上の道路とは限りません。
また、車が通れることと、建て替えができることも別の話です。

 購入前には、役所で道路の扱いや建築条件を確認するとともに、私道の通行・掘削に関する権利関係、予定する改修が可能か、必要な手続きは何かを整理します。
改修については建築士等、融資については金融機関への確認も欠かせません。
郊外への人口流入があっても、こうした条件が自動的に解消されるわけではありません。
それでも、条件と費用を明らかにすることで、その物件が自分の暮らしに合うかを、買主様が判断しやすくなります。

■郊外の空き家を売るなら、生活を具体的に伝える
 売主様にとっても、「人口が増えているから、そのうち売れるだろう」と待つより、物件ごとの条件を整理することが大切です。
例えば、駅やバス停までの道のり、日常の買い物先、駐車のしやすさ、建物の状態、必要な修繕。
良い点だけでなく、朝夕の交通事情や利用上の制限も含めて伝えることで、購入後の暮らしを具体的に考えてもらえます。

 売却価格を検討する際も、周辺の売出価格だけでなく、成約事例や、買主様が負担する改修費まで見ていく必要があります。

 私が全国の不動産相談で大切にしたいのは、「誰なら、この不動産を無理なく使えるだろう」と考えることです。
所有者様が持て余している空き家も、条件が合う方にとっては、新しい生活の場所になるかもしれません。

 今回、香川の通勤渋滞を見て、家の価値は敷地や建物の中だけでは決まらないと、あらためて感じました。
その先にある道路や、毎日の生活まで含めて考えたいですね。

 株式会社リライトでは、郊外の空き家や再建築不可物件について、売却・買取を含め、物件の条件に応じた方法を検討しています。

「郊外だから難しい」

「古い家だから無理」

と決めつける前に、次の使い手につながる条件を、一緒に整理してみませんか。

株式会社リライト 
代表 田中裕治
会社ホームページ:https://www.relight.co.jp/

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