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東京都の中古マンション価格が下落|再建築不可・空き家の売却で今、見直したいこと
みなさん、こんばんは。
再建築不可物件コンサルタントの田中です。
東京都の中古マンション価格の下落を受け、
「相続した空き家や再建築不可物件も、早く売った方がよいのだろうか」
と感じた方もいると思います。
私の考えは、売却を検討しているなら、市場の変化を待たずに現状の確認を始めてほしい、というものです。
判断の材料になるのは、その物件への問い合わせ、近隣の成約価格、買主が負担する修繕費、そして売主様が売却まで待てる期間です。
今回のニュースを見て、私は「価格調整の動きが、数字でも見えてきた」と感じました。
■東京都は2年4か月ぶりの下落。地域によって動きは違う
東京カンテイが2026年9月24日に公表した8月分の調査では、中古マンションの70㎡換算価格は東京都で1億1,274万円。前月比0.2%下落し、28か月ぶりのマイナスとなりました。
東京23区は前月比0.4%下落し、3か月連続の下落。
一方、神奈川県など周辺3県は上昇しています。
出典:東京カンテイ「2026年8月 中古マンション70㎡価格月別推移」 https://www.kantei.ne.jp/report/70m2/9447/
ここで注意したいのは、この調査が「売り希望価格」を集計したもので、実際に契約した成約価格そのものではないことです。
また、平均値は売り出される物件の構成にも左右されます。
調査方法の出典:同プレスリリース3ページ https://www.kantei.ne.jp/wp-content/uploads/c202608.pdf
東京都の平均が下がったからといって、すべての地域、すべての物件が同じ割合で下がるわけではありません
それでも、売主側の希望価格に変化が表れていることは、見過ごせない材料だと考えています。
■ニュースになった日が、調整の始まりではない
以前、不動産市場について考えたとき、私は「不況や金融引き締めの影響は、その場では全体像がわからず、後から振り返って気づく部分がある」とお話ししました。
今回も同じ視点が必要だと思います。
買主の動きが鈍くなる。
販売期間が長くなる。
売主が価格を見直す。
その動きが集計され、ニュースになる。
こうした順序がある以上、報道を見た日から市場が変わり始めるとは限りません。
ただし、今回の調査を「実際の取引から3~4か月遅れた数字」と説明するのは正確ではありません。
対象は8月の売り希望価格で、公表日は9月24日です。
統計が何を集計し、いつ公表するかによって、時間差は異なります。
私が伝えたいのは、何か月遅れるかという決まった期間よりも、「数字で確認できる前から、現場の反応は変わり得る」ということです。
私自身、以前から業務で届く物件情報の中で、内々の価格相談が目につくようになったと感じていました。
これは私が接した範囲の実感ですが、公表データとあわせて判断する材料にしています。
■高騰したエリアほど、今後の価格調整に注意したい
私は今後、価格が大きく上昇してきたエリアのうち、買主の予算や利用価値との隔たりが広がった物件では、価格調整がさらに進む可能性があると考えています。
これは将来についての私の見通しです。
下落幅が毎月拡大すると確定しているわけではありません。
売主様には、周囲が高く売れた記憶が残ります。
一方、買主様が考えるのは、今の予算で購入できるか、その金額を払う価値があるかです。
この差が広がったままでは、物件を公開していても話は進みにくくなります。
「去年はこの金額で売れていた」という事実も参考になりますが、今年の買主様が同じ金額で購入するとは限りません。現在の競合物件や実際の申込み条件まで見て、価格の妥当性を考える必要があります。
■再建築不可物件は、購入価格と修繕費を合わせて考える
では、東京都心のマンション価格の変化は、再建築不可物件や空き家の売却にどう関係するのでしょうか。
直接、同じ値動きをするとは言えません。
購入する人も、利用目的も異なります。
ただし、買主が限られた予算の中で物件を比較する点は共通しています。
再建築不可物件とは、現在の条件では建物を取り壊した後に新しく建て直すことができない物件です。
売却を考える際には、その理由と、既存建物をどのように使えるかを確認する必要があります。
仮に物件価格が安くても、修繕費が大きければ購入後の総負担は増えます。融資の利用可否も、個別の物件と金融機関への確認が必要です。
私が全国の売却が難しい不動産に向き合う中で大切にしているのは、買主様が購入後の暮らしや活用方法を判断できるようにすることです。
建て替えが難しい理由は何か。
建物を使うには、どんな修繕が必要か。
私道の通行や工事について、何を確認する必要があるか。
購入費用と修繕費を合わせて、どのくらいの予算が必要か。
こうした不明点が残ったままでは、値下げをしても購入の決断につながらないことがあります。
■毎週の売却報告で大切なのは「反応がない理由」
私は毎週月曜日の朝、売却をお任せいただいている売主様へ、前の週のお問い合わせ状況を報告しています。
市場の変化を考えるうえでも、この積み重ねは大切だと思っています。
問い合わせ自体が少ないのか。
内見はあるのに申込みがないのか。
価格の相談は来るけれど条件が合わないのか。
それぞれ、次に取るべき対応が違います。
たとえば、内見後に修繕への不安が出るなら、建物の状態や工事の見通しを整理する。
道路や権利関係が障害なら、資料をそろえ、役所や関係者への確認事項を整理する。
比較対象より価格が高ければ、その差を説明できるか見直す。
「相場が悪いから」で止めてしまうと、改善できる部分まで見えなくなります。
一方、売れる見込みを十分に確認せず、高い価格のまま待ち続けることにも負担があります。
管理費用や建物の傷み、売主様の事情も含めて、販売方針を考えたいところです。
■下落を恐れる前に、次の使い手へつなぐ準備を
相続した実家には、ご家族の思い出が詰まっています。
価格のニュースを見たからといって、すぐに手放す気持ちになれないのは自然なことです。
だからこそ、売却の決断と、売却に向けた調査は分けて考えてよいと思います。
まずは物件の状況を把握する。
必要な費用を整理する。
仲介で買主を探す場合と、不動産会社による買取の場合の条件を比べる。
そのうえで、ご家族に合う時期と方法を選ぶ。
市場の天井をぴたりと当てるのは難しくても、判断材料を増やすことはできます。
私が目指したいのは、価格の上げ下げに振り回されるだけでなく、使われなくなった不動産を、必要とする次の方へつなぐことです。
そのために、調査や伝え方、売却方法でできることを一つずつ探していきます。
「まだ売るか決めていない」「再建築不可だから難しいと言われた」。
そんな段階でも、まずは現状から一緒に整理していきましょう。
株式会社リライト https://www.relight.co.jp/
同じようなお悩みをお持ちの方はお気軽にご相談ください。
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