• トップ
  • ブログトップ
  • 草刈りされない土地が地域トラブルに…所有者不明化時代に考える不動産管理の責任

ブログ

草刈りされない土地が地域トラブルに…所有者不明化時代に考える不動産管理の責任

 みなさん、おはようございます。
再建築不可物件コンサルタントの田中です。

 今回は、不動産管理の責任について。
先日、私が購入した静岡県磐田市の市街化調整区域内にある雑種地の調査と現地確認を行ってきました。
今回の土地は建物が建築できない土地で、一般的には活用方法が限られる不動産です。
役所調査を終えた後、現地を確認していると、お隣の土地で草刈りをされているご年配の男性がいらっしゃいました。
せっかくの機会だったため、

「こんにちは。こちらの土地を取得した者です。お隣の方でしょうか?」

とご挨拶。
すると、その方から思いもよらないお話を伺うことになりました。

「この土地は自治会でも問題になっていた」

その方によると、私が取得する前の所有者は遠方にお住まいで、
そのため現地の状況がわからず、長年にわたり草刈り等の管理が行われていなかったとのこと。

現地は県道と接する交差点の角地。
雑草は時には1.5m近くまで伸びてしまい、見通しが悪くなっていたそうです。
その結果、

「車が来るのが見えない」
「歩行者も危ない」
「何とかしてほしい」

と地域の中で大きな問題になっていたとのことでした。
ただ、地元の方々も困っていました。

なぜなら、

土地所有者の連絡先がわからない。
誰に言えばいいのかわからない。
自治会としても対応できない。
行政も簡単には動けない。
結果として問題だけが放置されていたそうです。
 

所有者は知らない、近隣は困っている

実はこの構図、全国各地で起きています。
空き家問題だけではありません。
山林、農地、雑種地、再建築不可物件、私道などでも同じです。

所有者は

「そんな状態になっているとは知らなかった」

一方で近隣住民は

「どうにかしてほしい」

と思っている。
どちらかが悪意を持っているわけではありません。
ただ、お互いに接点がなくなってしまっているのです。
昔であれば、

「○○さんの土地だから連絡してみよう」

ということができました。
ところが今は相続により所有者が県外や海外に住んでいることも珍しくありません。
誰が所有者なのかわからない。
連絡先もわからない。
結果として問題が長期化してしまいます。
 

人間関係の希薄化が不動産問題を大きくしている

私はこれからこの土地を所有する以上、近隣の方に迷惑をかけるわけにはいきません。
そのため、

「私が所有している間はしっかり管理します。何かあればご連絡ください」

とお伝えし、名刺をお渡ししました。
するとその方は安心したような表情をされていました。
今回改めて感じたのは、

不動産問題の根本には、人間関係の希薄化があるのかもしれない。

ということです。

所有者と地域。
所有者と近隣住民。
相続人と不動産。

それぞれの距離が離れすぎてしまった結果、空き家問題や管理不全土地の問題が深刻化しているように感じます。
 

再建築不可物件や空き家も同じ

当社には全国から、

・再建築不可物件
・空き家
・農地
・山林
・市街化調整区域の土地
・私道持分
・いらない土地

などのご相談が寄せられます。
売却できるかどうかも大切ですが、その前に所有者として最低限の維持管理を行うことも重要です。
草木の繁茂、ゴミの不法投棄、害獣被害などは、近隣とのトラブルの原因になりかねません。
不動産は持っているだけで終わりではありません。
管理してこそ、本当の意味での所有です。
今回の磐田市での出来事は、そのことを改めて教えてくれる出来事でした。
同じようなお悩みをお持ちの方はお気軽にご相談ください。