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海外ではどうなの?世界の「耕作放棄地・管理されない森林」事情


 みなさん、こんにちは。



再建築不可物件コンサルタントの田中です。

 





 今回は、世界の耕作放棄地・管理されない森林について。



 日本では高齢化や相続問題により耕作放棄地や管理されていない山林が増えていますが、実は海外でも同様の問題が起きているます。国によって背景や対策は異なるため、以下に比較してまとめてみました。





【イタリア】



・農家の高齢化や若者の都市部への流出により耕作放棄地が増加している。



・特に南イタリアではオリーブ畑やブドウ畑の放棄が多い。



・放棄された農地が原因で山火事リスクが上昇している。



・自治体が「1ユーロ住宅」や安価な農地売却制度を設けて対策しており、日本の1円物件に近い。





【フランス】



・農地面積が広い国だが、若者の農業離れにより耕作放棄が一定数発生している。



・EU補助金制度の煩雑さや土地所有権の複雑さも原因となっている。



・山間部の小規模農地ほど維持が難しい。



・ただし農業支援制度が日本より手厚く、急激に放棄地が増える傾向は弱い。





【アメリカ】



・巨大農業国のため、耕作放棄地という概念が見えにくい。



・生産性が低い土地は耕作放棄ではなく縮小や転作として扱われることが多い。



・都市近郊では農地が放棄され荒地化した後、住宅地開発へ転換されることが一般的。



・森林は管理不足により大規模山火事の原因となっており、こちらが社会問題化している。





【中国】



・若者の都市部への移動が激しく、農村部から人口が大量に流出している。



・その結果、農村の農地が空き地化し耕作放棄が急増。



・高齢者だけが残る「空心村」が増えており、日本以上のペースで過疎化が進行。



・国は農地集約を進めているが地域差が大きく、実態に追いついていない。





【オーストラリア】



・農地は大規模化しており、個人レベルでの耕作放棄の比率は低い。



・ただし山林は管理が行き届かず、大型山火事の要因になっている。



・人口が少なく担い手不足という点では日本と共通している。





【日本と海外の違い】



・日本は土地が細分化されすぎており、相続のたびに所有者が増え、管理が極めて困難になっている。



・所有者不明土地の面積は九州本島を超える規模に達しており、世界的にも特殊な状況。



・ヨーロッパは空き農地問題こそあるが、制度的に救済策が早く、日本のように複雑化しにくい。



・アメリカやオーストラリアは土地が広大で、放棄より「転用」「開発」の流れが主となる。



・中国は人口移動が激しく、過疎化のスピードが日本より速い。



 



【まとめ】



・耕作放棄地や管理されない山林は、日本だけでなく世界でも発生している問題である。



・その中でも日本は、土地の細分化、所有者不明土地、相続制度、税制など複数要因が絡み合い、問題が特に複雑化している。



・これらの特性から、日本の「難あり不動産」問題は世界でもトップクラスに難易度が高いと言える。



世界の耕作放棄地


 





 このように、どの国でも農地・山林にはそれぞれの特徴があり、耕作放棄地等で困っているのは日本だけではないんですね。