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北海道の不動産はちょっと違う?地域特有の不動産売買・賃貸の慣行
みなさん、おはようございます。
再建築不可物件コンサルタントの田中です。
今日は仕事で北海道余市町へ出張するため、出発前にいろいろと現地の不動産事情を調べてみました。
やはり本州とは異なる“北海道ならでは”の不動産売買・賃貸の慣行がいくつも見えてきました。
不動産業界は全国共通の法律(宅建業法など)に基づいてはいますが、地域ごとの慣習や市場の特徴は少なからず存在します。
特に北海道のような広大なエリアでは、不動産取引の進め方や価格の付き方、賃貸の常識において本州とは違う点がいくつかあります。
今回は、その一部をご紹介します。
【北海道の不動産売買に見られる特徴的な慣行】
1. 「冬期間管理」という考え方
北海道では、売買物件において「冬期間管理(とうきかんかんり)」という概念があります。
冬の間に家が空き家になる場合、水道の凍結・破損防止のために水抜き作業が必要です。売買契約時にこの管理をどうするかを確認し、買主・売主どちらが冬期間管理を行うかを明確にする必要があります。
2. 住宅の基礎構造・断熱・暖房の重要性
北海道では積雪・厳寒を想定した住宅設計が常識です。
基礎はベタ基礎や高基礎が多く、「断熱・気密性能」や「暖房設備(FF式ストーブ・セントラルヒーティング等)」が査定や買い手の評価ポイントになります。
3. 雪処理スペースの有無が資産価値に影響
駐車場の「台数」だけでなく「除雪スペースの確保」が資産価値に影響します。
都市部以外では、除雪を自前で行うため敷地内の除雪計画が重要です。
【北海道の賃貸慣行の特徴】
1. 礼金ゼロが多く、仲介手数料は貸主負担も
札幌市を中心に、礼金なしの物件が非常に多く、契約初期費用が本州より抑えられる傾向にあります。
また、仲介手数料を貸主が負担する場合もあり、借主にとっては負担が軽くなるケースもあります。
2. 冬季暖房費(灯油代等)の別途請求が一般的
家賃とは別に、暖房費(灯油・ガス)を月額で支払う方式が一般的です。冬の生活コストが想定以上にかかることもあるため、入居前に要確認です。
3. ストーブ・ボイラーは借主設置の場合も
北海道では「設備としてのストーブ・ボイラー」ではなく、「前入居者の残置物」として次の入居者が利用・管理する形式もあります。
この点は契約内容をしっかり読み込むことが重要です。
【余市町をはじめとする地方都市では…】
余市町のような地方都市では、中古住宅の流通が多く、都市ガスではなくプロパンガス供給エリアも珍しくありません。
また、バス便地域や除雪サービスの有無も生活のしやすさに直結するため、土地だけでなく「生活環境のインフラ」も慎重に確認したいところです。
さらに、地方エリアでは不動産情報がネットに出てこないことも多く、現地の不動産会社との信頼関係と情報網が何より大切になります。
【まとめ】
北海道、特に地方エリアの不動産売買・賃貸には、その地域ならではの事情と慣習があります。
これから北海道に移住を考えている方や、余市町などの地方に不動産を探している方は、本州の常識とは違う“寒冷地ならではの視点”を持って情報収集・契約交渉をすることが重要です。
当社では、地域を問わず不動産に関するご相談を承っています。
現地に行って感じたリアルな情報も、今後共有していきますので、ぜひご覧いただけたら嬉しいです!(^^)
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