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不動産コンサルタントが思う、別荘地の供給過多の恐怖

 みなさん、こんばんは。
再建築不可物件コンサルタントの田中です。

 昨年のテレビ放送の影響なのか、田舎暮らしに掲載された影響なのか、日経ヴェリタスに掲載された影響なのかはわかりませんが、年末年始にかけて私のもとにはたくさんの難あり物件の売却相談がきています。

 その中で特に多いのが別荘地の売却相談。
別荘地売却 リライト横浜
ご相談者のほとんどの方が、「タダでもいいから引き取ってくれないか」というもの。
 地域的に最も多いのが栃木県那須塩原市や那須町。
毎日と言っていいほど、手放したいというお客様よりご相談があります。

 ただ…、手放したい方は多くても、買いたい方が少ない…。
仕事柄管理会社の方や別荘地の自治会長さんとお話することが多い私。
 どこの別荘地も管理費の支払いができない所有者が増えているそうでインフラ整備がままならないらしい…。
 以前お取引きさせていただいた熱海の別荘地では、道路と水道管を管理している管理会社が破綻してしまい、一時水道が利用できなくなってしまったこともありました…。
 結局は水道を利用している住民各自が数十万円と言う一時金を負担し、また水道が利用できることになったそうですが。
 管理費の滞納が増えると管理会社が運営ができないため、さらに管理費を増額している別荘地もある…。
このように現在の別荘地は、疲弊するばかり。
まさにデフレスパイラル…。
 もちろん、軽井沢のように一部例外地域はあるものの、現実は厳しいのです。

 そういった別荘地、もし所有していたら、お子様には相続させられないですよね。
私でも相続させたくないし、相続したくないです。

 これからますます増え続ける別荘地の売却物件。
将来は、きっと別荘地の大部分が破綻し、別荘地から山林に戻ってしまうのだと思います…。
 
 最近、私のもとにご相談にお見えになりるお客様は、「どうしようもない不動産を子どもに残してしまうことを考えると不安で眠れない」という方が多数いらっしゃいます。

怖いですね、日本の不動産市況…。涙
何か解決策はないものか。