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「地面師詐欺」は他人事じゃない!最新事件と対策から学ぶ、不動産取引の落とし穴
みなさん、おはようございます。
再建築不可物件コンサルタントの田中です。
今回は、地面師について。
最近また、大阪で大規模な地面師詐欺事件が発生し、ニュースやSNSでも大きく取り上げられています。
被害額は数億円にも上ると言われ、関係者の中には大手企業や士業関係者の名前も挙がっており、不動産業界にとっては決して他人事ではありません。
■ 地面師とは?
「地面師(じめんし)」とは、他人になりすまして土地や建物を売却し、買主や司法書士、仲介業者、金融機関などを騙して金銭をだまし取る詐欺師のことを指します。
ターゲットになるのは、
- 持ち主が高齢
- 遠方に住んでいて不在がち
- 相続登記がされていない空き家
など、所有者がすぐに動き出さないような不動産です。
登記簿謄本を調べ、戸籍などの書類を偽造し、成りすましの本人確認書類を用意。
仲介業者に接触し、売却手続きを進めていく中で、あたかも正当な売却かのように装って契約・決済まで持ち込む手口が一般的です。
■ 過去最大の地面師詐欺事件
2017年に発覚した**「積水ハウスが被害に遭った五反田の地面師事件」**は、
日本の地面師事件史上最大とされ、被害額は約55億円にのぼりました。
この事件では、犯行グループが「所有者になりすまし」、売買契約を締結、積水ハウスは本人確認や登記確認をしていたにもかかわらず騙されてしまいました。
司法書士や弁護士、金融関係者まで絡んでいたことで、取引の「安心感」が逆に油断を生んだとも言われています。
■ Netflixでも話題に「地面師たち」
2024年には、**Netflixで『地面師たち』**というドラマが公開され、その巧妙な手口や犯行グループの緻密な計画、被害者の証言などがリアルに描かれ、一般の方々の間でも地面師詐欺の認知が広まりました。
この作品では、被害者だけでなく、加害者側の心理や社会背景にも踏み込んでおり、**「不動産詐欺の闇の深さ」**を改めて感じさせられます。
■ 被害に遭わないためには?
地面師詐欺は誰でも被害者になりうる犯罪です。
詐欺に遭わないためにも以下のような対策が重要です:
✅ 不動産の所有者が本人かどうか、複数の方法で確認する
(免許証・マイナンバーカード・パスポート・本人登記照会など)
✅ 本人確認を第三者(司法書士など)に丸投げしない
✅ 相続未登記の物件は特に慎重に調査する
✅ 不自然な急ぎ取引き・異様に好条件な売却話は疑う
✅ 登記情報だけでなく、近隣への聞き取りや現地調査も行う
■ 地道でも「確かな確認」を
「ちょっとした違和感」を放置せず、確認しきることが大切。
不動産取引は信頼が命。
だからこそ、目先の情報だけにとらわれず、しっかりと調査・確認を重ねることが被害を防ぐ唯一の手段です。
■ 最後に
「地面師」という存在がいること、そして誰もが被害に遭う可能性があることを多くの方に知っていただきたい。
一人ひとりの注意が、このような犯罪を未然に防ぐ第一歩になると信じています。
お困りのことがありましたら、不動産取引に精通した当社 リライトまでお気軽にご相談ください。
皆さまの大切な資産を守るため、誠実に対応させていただきます。(^^)
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