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仲介事例湿度が高い地下室付の戸建を高い金額で売却したい!(東京都杉並区)

ご相談者:T.Y 様(保険会社の方のご紹介)
東京都渋谷区

 杉並区に新築時に購入した戸建があります。
その戸建は、土地が狭いため地下1階付2階建というものでした。
 ただ、新築当時より湿気がひどく、そこら中にカビが発生していました。
工務店に調べてもらったところ、地下室で漏水していることがわかり、補修してもらったのはいいものの、補修のタイミングで引越してしまい、それ以降私達が住むこともなく、現在は空家となっております。
 このまま空家にしておくのももったいないのでできれば少しでも高い金額で売却したいのですが、お手伝いいただけないでしょうか?

状況

湿度が高い地下室付の戸建を高い金額で売却したい!(東京都杉並区) 状況
【所在】東京都杉並区高井戸東3丁目
・駅からも近く、平坦地のため、需要が多い地域
・土地が狭く、南側に建物があることからも1階部分が暗い
・前面道路が狭く、一方通行のため、車を駐車しづらい
・過去にあった地下の漏水は補修したものの、地下室のため
 湿気がある
・境界標が一部不明

解決策

1. お客様との打ち合わせ

 いつもお世話になっている保険会社の担当の方より「不動産を売却したくて困っている方がいるのでご対応していただけないか」旨のご相談があり、お客様をご紹介いただきました。
 お客様をご紹介いただいた後、お電話でお約束をし、後日、現地でお打ち合わせすることに。
 現地では、お客様に物件のご説明をいただき、お客様が思うこの物件のおすすめポイントとウィークポイントをお聞きしました。
 お客様からお聞きできたことは大半がおすすめポイントでした。
ウィークポイントとして挙がったのは、地下室の湿気問題くらいでした。
 その後、予め用意した査定書を使いながら、お客様に客観的にみた査定金額をお伝えしました。
※このときお伝えした査定金額はお客様のお考えの金額よりかなり高い金額でした

2. 行政での物件調査

 現地を確認した後は売却活動に向けての調査を実施。
まずは、杉並区役所など行政機関で法令上の制限等の調査。
 この調査においては特に大きな問題もなく、前面道路が将来拡幅予定があるということぐらいでした。

3. 現地調査の実施

 行政での調査の後は、再度現地に行き、現地確認。
当初の設計図面と相違がないか、越境はないか、境界標はあるかなど。
ただ、境界標については残念ながら見当たりませんでした。
 そのため、売主様の境界設置費用のご負担を少しでも軽くするためにもともと十数年前に土地を測量した土地家屋調査士の先生を探し出し、その先生に境界設置を依頼。
 もちろん、過去に測量をされた土地家屋調査士の先生だったため、境界設置費用も他の先生に比べて抑え目でお願いできました。

4. 売却活動の開始

 物件調査が完了したところで売主様と打ち合わせをし、販売価格を決定。
当初販売価格は、査定金額よりさらに上乗せしたチャレンジ価格で販売を開始しました。
 それでも杉並区という人気エリアだったため、多数のお問い合わせをいただくことができました。
 ただ、お問い合わせをいただき、ご見学いただくお客様は多数いるものの、「地下室の湿気が気になる」というお話ばかりでなかなか具体的になりません。
 確かに「地下室」は一般的に湿気が多く、気にされる方は気にされます。
 一方、「地下室」は気密性や防音性が高いため、音楽をされる方やシアタールームに向いているというメリットもあります。
 そのため、広告方法を少し変えて、そういった方に情報が届くようにアプローチをかけました。

5. 価格変更をせずに購入申込みの受付

 当初よりチャレンジ価格にて販売をし、ちょうど2ヶ月が経過したときに売主様とそろそろ価格を変更するかどうかの協議を始めました。
 後日、正式に価格変更をすることで売主様よりもご承諾いただきました。
 ただ、すぐに価格変更は行いませんでした。
 理由は、価格変更前の金額(当初販売価格)で週末にご見学いただくお客様が1組いたためでした。(売主様にも週末のお客様のご見学が具体的なお話にならないようであれば、価格変更をしましょうとご了解いただいておりました)
 そのお客様にご見学いただく前に価格を変えてしまうと当然、変更後の下がった金額でご検討いただくことになってしまいます。
 結果的に価格変更をする前にそのお客様が変更前の価格にてご検討いただき、お申込みをいただくことができました。
 そのお申込み金額も売主様と合意した価格変更後よりも高い金額でした。
 また、買主様はご家族で音楽関係のお仕事をされており、地下室付きの物件を探されていたとのことでした。

6. 売買契約の締結

 購入申込みをいただいてからは諸条件の調整。
お互いに譲り合い、早期に諸条件について合意成立。
 後日、売主様、買主様同席のもと、ご契約を締結いただくことができました。

7. 融資承認と引渡し準備

 ご契約後、買主様のほうで住宅ローンの申込みをしていただき、問題なく本承認がおりてきました。
 そして、引渡し条件が整ったところでお引渡し日時を調整しました。

8. 残代金・お引渡し

 ご契約におけるお引渡しの準備が整ったところで後日、売主様、買主様同席のうえ、残代金の授受・お引渡し手続きを完了しました。
 売主様がお引渡しを終えられた際に「私達が使用していた建物、とくに地下室も含めて大変気に入っていただけた買主様にお譲りすることができて本当に良かったです」とお話しされていたことが印象的でした。

担当者からの一言

 今回の案件のポイントは、「ニッチなニーズ」でした。

 今回の売却物件は、「地下室の湿気」ということがネックとなり、問い合わせが多くても、当初はなかなか成約に結び付きませんでした。
 ただ、「地下室」のデメリットである「湿気」をクローズアップしていても何の進捗もしません。
 そのため、他の物件にはない「地下室」だからできること、音楽関係の趣味や仕事、シアタールームなどを自宅でしたいという「ニッチなニーズ」に応えられる物件ということを前面に出した結果が今回の高価売却となったポイントでした。
 不動産の売却は万人受けする必要がありません。
好条件で買っていただける方、ただ1人いてさえくれればいいのです。
不動産って奥が深いですね。

 関係者のみなさま、本当にありがとうございました。

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