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売れない物件をつくらないために、いい物件は売らないで !

 みなさん、おはようございます。
再建築不可物件コンサルタントの田中です。

 今回は、売れない物件をつくらない方法について。
 私のもとには日々たくさんのお客様より不動産の売却相談があります。
 その多くは80~90代のご両親が他界され、「田舎の複数の不動産を相続してしまったのでそれを売りたい」というもの。
 ここまではよくあるお話ですが、私には『地元の不動産会社から「この物件は、売れない」と言われた不動産』ばかりということ。

 よくよくご相談者のお話を聞くと…「田舎の実家とその近くの農地や山林を相続したうちの一番売りやすい物件だけを地元の不動産会社が先に売却してくれた。ほかの物件は、売れないから持ち続けるしかない、と言われた」ということでした。

これは、ダメです…。
なぜならば、売りやすい物件から先に売却してしまうと必ず売りづらい物件だけが残ってしまうからです。
 この場合、私が地元の不動産会社だったとしたらこう言います、「ご実家は売りやすいので売却自体は、心配いりません。ただ、山林や農地を売却するのは大変なので最初にその売りづらい山林や農地から売却活動を始めましょう。ご実家の売却は、山林や農地の売却が決まった後もしくはセット販売にしましょう」と。
 ポイントは、2つ。
 1つは、もし、売りづらい山林や農地の売却活動をしても、本当に売れなかった時には、売りやすいご実家とセットで販売することができるから。
 ただし、売りづらい物件をセットにすることにより、ご実家を単体で売却するより少し売却金額が安くなってしまうケースもあります。
 それでも、売りづらい物件を手放すことができたら、売りづらい物件を持ち続けないで済むとと考えると良くないですか?
 もう1つのポイントは、売りづらい物件は別荘地とかに多く、さらにご両親が昔かなり高額な金額で購入されており、今、売却しようにも販売価格を下げてもいつ売れるかわからない。
 それに売却損が何百万円もでてしまう…。
不動産を売却し、譲渡損(売却損)がでたときには同一年の譲渡益(売却益)と相殺ができます。
 わかりやすく言うと別荘地を売却し300万円の売却損が発生し、実家を売却し300万円の売却益がでた場合は、内部通算による相殺で売却益に対して税金がかからないというもの。
 もし、売りやすいご実家だけができ、同一年に別荘地の売却ができなかった時には無駄に税金を払うことになってしまう。

 だからお願いです、「売れない物件をつくらないためにも、いい物件は先に売らないでください」。
 これは、今までたくさんの不動産が手放せないとお悩みのお客様と真摯に向き合ってきた私からみなさんへのお願いです。m(_ _)m